老人を対象としたバーベル治療と、その驚くべき効果

1982年9月10日の朝日新聞が報道した記事によりますと、ブルガリアでは50歳以上のお年寄りのウエイトトレーニングが盛んで、トレーニングに参加している人の中には喘息(ぜんそく)や高血圧、心臓病などに悩む人たちが非常に多く含まれているということです。

このトレーニングを主に指導しているのは、首都ソフィアのブルガリア体育スポーツ研究所の助教授で、元ウエイトリフティングの選手であったパペル・ドブレフという人です。


この、ウエイトを使った効果の一例として、ある80歳の男性は110㎏のバーベルを胸まで引き上げられるようになり、それまで苦しんでいた喘息も直ったと証言しています。

また、別の75歳の男性は、両肩に60㎏の人間を一人ずつ担いでスクワットを20回も出来るようになりました。この人も動悸、息切れが激しかった人でしたが、そういった症状も直ったと言っています。

これらの人たちは若いうちからウエイトトレーニングをしていたのではなく、歳をとってから、しかも病気になった後から始めたというから驚きです。 日本では世論もあって、こうしたことを行うのは難しいかも知れませんが、ドブレフ教授によりますと、20年以上、事故というものはないそうです。

ただし、これらのめざましい効果が期待出来るのは酒とタバコをやらない人に限られており、酒、タバコをやる人には効果は薄いとのことです。


日本でも、69歳でトレーニングセンターに入会し、その時には懸垂が一回も出来なかった人が、それからトレーニングを続けて2年後、両方の二本の指だけで懸垂が8回出来るようになった、という人も存在します。また、その人は74、5歳の時にはベンチプレスで60㎏も挙げられるようになりました。そして87歳になっても、なおトレーニングを続けています。

ウエイトトレーニングは歳をとって始めても真面目に続けていけば、本人にとっても周りの人間にとっても驚くような進歩を遂げる可能性が十分あります。


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