アントニオ猪木の人生語録(1)

何でもいい。どんなことでもいい。色んな体験をせよ。多少無茶でもいい。
それで悪に染まっていく奴は、放っておいても悪くなるし、何をやっても、ぐれる奴はぐれる。ぐれない奴はぐれない。

とにかくぶつかるのだ。そして1ミリでもいい、前へ進め、夢に近づけ。

俺たちは皆、弱い意志を何とかつなぎ合わせて生きている。はがねのような意思なんて誰も持ち合わせていない。
だから苦しい時、どん底の時こそ、過激に生きねばならない。途中で逃げ出してはいけない。

限界などない。あるのは限界を口にしている自分だけだ。ありもしない限界にこだわるな。
私に言わせれば「限界」なんて言葉はこの世にはない。「限界」というから限界が出来るのだ。

「努力はしているのですが、今ひとつ伸びなくて・・」
どうしたらいいでしょう、と聞きにくる若者も多い。私に言わせればものごとをを成し遂げるために努力するなど当たり前のことである。一生懸命努力し、立ち向かいながらも、「俺がやっていることは当たり前のことなんだ。」と思え。

すると、当たり前のことをやっているのだから、伸びないのは当然のことだ。人と違った努力をしなければ・・と、あれこれ工夫をするようになる。この工夫が大切である。

ちっちゃなケンカをするたびにスケールが小さくなる。ちょっとのことにナンクセをつけるチンピラに成り下がってしまう。
ただし、やらなくても「この野郎!!」と挑む気迫は持て。でないと、いざという時、何も出来なくなる。

俺は夢の途中でギブアップなどしない。どこまでも行動、行動、だ。力の限り突っ走れ。
己(おのれ)の目標に向かって、ゼイゼイと息切れするまで突っ走ってみろ。やりたいこと、やらねばならないことに全力でぶつかれ。

途中で嫌になる。しかし、君だけが嫌になっているのではない。そんなときはみんなも、ここらでやめたいと思っている。その時、どこまで頑張れるかに、明日の勝利がかかっている。

人は誰でもハンディを背負って生きている。走るのが人より遅い。それだけでも長い人生においては大きなハンディとなる。
家が金持ちではない。これも大きなハンディだ。金があればたやすく実現することはたくさんある。

ハンディを糧として生きることが出来るか否か。ここに、人が人たり得るかどうかがかかっているような気がする。俺だけではない。みんなハンディを背負って人生をやってるんだ。ならば、ハンディ大歓迎だ。かかって来い。俺の力で覆(くつがえ)してやろうではないか。

勝つことに慣れないとビッグな男になれない。負けることを考えると本当に負けてしまう。
よく、悪い方に悪い方に考える人がいるが、そういう人に限って、悪いことが現実に起こってしまう。不思議なことだが、そういう人にばかり悪いことが重なっているようだ。いいことを、前向きのことだけを考えろと言いたい。

プライドが高い、と言うと良くない言葉として使われているが、プライドなくして何にぶつかっていける。何に燃えられる。
プライド高くあれ、と私は言いたい。プライドは懸命に生きていて初めて身につくものだからだ。


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